平成15年第3回(6月)見附市議会定例会会議録(第3号)
 
議事日程 第3号
平成15年6月18日(水曜日) 午前10時開議
第 1 一般質問


             一 般 質 問 事 件 表
順位 質  問  者 質 問 事 項
5 番 浅 野 三 夫 議員 1.市町村合併について
2.老朽化した民俗文化資料館の立て替え構想について
3 番 小 林 伸 一 議員 1.市長の政治姿勢と景気対策、産業振興について
2.過疎問題について
3.県営産業団地について
16番 井 上 慶 輔 議員 1.情報公開と住基ネットについて
2.見附市男女共同参画計画について
3.墓地公園の新設と斎場の移転について
4.公共下水道について
5.道路行政について
1 番 辺 見 雅 信 議員 1.放課後児童の対策について


本日の会議に付した事件
 議事日程と同じ


出席議員(20人)
        1番     辺  見  雅  信     2番     亀  田     満
3番 小  林  伸  一 4番 久  住  裕  一
5番 浅  野  三  夫 6番 山  田  武  正
7番 佐 々 木  志 津 子 8番 星     賢  一
9番 小  林  繁  男 10番 渡  辺  み ど り
11番 高  橋  清  治 12番 伴  内  勝  栄
13番 八  木  庄  英 14番 岩  崎  録  衛
15番 北  村  明  夫 16番 井  上  慶  輔
17番 関     一  二 18番 佐  藤  数  幸
19番 野  本  千  晴 20番 田  崎  武  雄


欠席議員(なし)


説明のため出席した者
市     長 久   住   時   男
助     役 山   本   俊   一
収  入  役 林       保   弘
企画調整課長 磯   部   七   郎
総 務 課 長 徳   橋   和   之
市 民 課 長 大   関   泰   一
税 務 課 長 今   井   弘   志
農林課長兼
農業委員会
事 務 局 長
池   山   久   栄
商工振興課長 井   口   増   一
建 設 課 長 伊   藤   恒   彦
健康福祉課長 刈   谷       博
環境生活課長 田   伏       智
下水道課長 渡   辺   清   澄
会 計 課 長 斉   藤       勝
成人病センター
病院事務長
西   澤   裕   介
ガス水道局長 小   林   守   助
消  防  長 岡   村   勝   元
教育委員会
教  育  長
高   橋   孝   男
教育委員会
事  務  局
庶務課長
星   野   明   洋
教育委員会
事  務  局
学校教育課長
吉   樂       悟
教育委員会
事  務  局
生涯学習課長
柳   原   哲   映
監 査 委 員
事 務 局 長
木 歩 士       保


事務局職員出席者
事 務 局 長 佐   野   三   男
次     長 高   橋   和   徳
副  参  事 三   沢   信   幸

               午前10時00分  開 議
伴内勝栄議長 これより本日の会議を開きます。
  現在の出席議員20人全員であります。


日程第1、一般質問
伴内勝栄議長 日程第1、一般質問を行います。
  まず、5番、浅野議員の発言を許します。
  5番、浅野議員。
               〔浅野三夫議員登壇〕
浅野三夫議員 6月定例議会に当たり、通告に従いまして数点質問させていただきます。関係当局の答弁よろしくお願いいたします。
  連日市町村合併の話題も大きく取り上げられ、市町村においても活発に論議されております。6月11日、柏崎刈羽地域で7月に設置される予定の法定協議会に刈羽村が独自にいくとの不参加表明されました。長岡地域任意協議会も5月20日に開催し、合併に関する基本的な事項、19項目のうち8項目の協議を終え、一通り協議を行ったと報じております。7月をめどに協議を終わる予定であるとも言われております。
  当市においても市町村合併検討資料の特集号が全戸に配布され、住民説明会も4会場であり、財政推計を示し、合併せずに現在の状況での存続した場合、推計を独自に検討し、その結果が示されました。住民説明会を通しても、市民の皆さんが合併にも関心を持ち、真剣に考える方々が多くなってきたようです。
  そこで、最初の質問は市町村合併についてであります。昨日の合併に関する質問が重複することもあろうかと思いますので、よろしくお願い申し上げます。それでは、住民説明会での質問もありましたが、重ねて数点当局の考えをお尋ねいたします。
  まず1点目は、単独市政のシミュレーションの評価と見解についてであります。単独市政のシミュレーション、財政推計は示されましたが、単独でやっていけるかどうか具体的に示すに至っていないと考えます。住民の中には財政推計を見れば、合併しなくともいけるのではと考えている人もおります。今回の推計対象、一般会計に限定されておりますが、五つの特別会計、国民健康保険、老人保健、介護保険、下水道、農業集落排水、3企業会計、水道、ガス、病院も必要と思います。また、県産業団地の効果を加算するならば、固定資産税増などの効果を加えるべきではないかという意見もあります。今回公表された財政推計だけではどう判断すべきか難しいと考えますが、市長はどのように評価されておるのでしょうか、お考えをお尋ねいたします。
  2点目は、新市の将来構想についてであります。見附市の第3次総合計画は、平成17年度、平成18年3月31日までです。また、新見附市行政大綱、平成14年度から平成16年度、3年間を定め、改革に取り組んでおり、任意協議会は平成17年3月31日を合併への目標としております。今の任意協議会の中で新市の将来構想の建設計画の中に、見附市をどのように位置づけ、主張するのでありましょうか、お尋ねいたします。
  3点目は、地域自治組織と地域審議会についてであります。6月9日、任意協議会の会合で地域自治組織のあり方を検討するため、各首長で組織する研究会を設置すると合意されておりますが、それは地域自治組織を複雑化したり、権限を強化し過ぎると合併による経費削減効果が薄れたり、一体感の確立が遅れたりする意見や地域審議会だけで十分だという意見もあるようですが、地域自治組織と地域審議会の相違点は何か、また市長は独自の自治組織についてどのようなお考えかお尋ねいたします。
  4点目は、見附市単独市政についてであります。人口1万2,000人の津南町は、合併特例法の期限までの合併は選択せずに、今後目指すべき自治の姿や地域づくりの方向を明らかにし、確固たる自立の姿を内外に示すとともに、町民が住んでよかったと思えるようなまちづくりを進めております。具体的には平成15年、平成16年の2年間をかけて全事務事業の見直し、予算、税財政の見直し等々重点的に取り組んでおります。当市も単独でいけるのかいけないのか全事業を見直し、細かく検討し、住民に情報公開をし、住民アンケート調査前の判断材料にすべきではないかと思いますが、市長のお考えをお尋ねいたします。
  5点目は、住民アンケート調査の内容と時期についてであります。市長は、3月議会でアンケートにはできるだけ多くの質問項目を設け、幅広く市民の意見を聞きたい、またアンケートの方が市民の皆さんの微妙な考え方、気持ちというものが十分伝わり、より民意を反映できると考えておりますと述べられております。そのアンケートに対する検討をされてはおられると思いますが、そのアンケート調査の内容と時期についてお伺いいたします。
  6点目は、住民投票の考え方についてであります。市町村合併をめぐり、住民投票を実施する市町村が相次いでおります。自治世論調査では、住民投票を活用すべきだとの回答が圧倒的多数を占め、重要なことは直接意思表示で決めたいとする住民の意識が浮き彫りになり、また活用すべきだ、どちらかといえば活用すべきだ、計89%で、活用すべきでない、どちらかといえば活用すべきでない、わずか6%だったと報じられております。こうした住民意識を背景に、住民投票を実施する市町村が急増しております。住民の意思を問う住民投票をすべきかと思いますが、お考えをお尋ねいたします。
  7点目は、今後の取り組みと地域別懇談会の開催についてであります。津南町において、市町村合併を中心とした集落懇談会を町内33カ所で、津南町と津南町議会が合同で開催しております。集落懇談会には町民世帯の29.3%の出席率で、会場からのご意見、要望、質疑についての貴重な発言を総括をし、それらを検討され、最終的には津南町は自立へ向けて検討されたようです。
  今回4会場で合併に関する住民説明会においても、各会場100名くらいであり、出席者も少ないかと思います。もっと多くの意見と議論を高めることが大事かと思います。それには町内、地域ごと、細かく懇談会を計画をすべきかと考えますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。
  2番目の質問は、老朽化した民俗文化資料館の建てかえ構想であります。友人の薦めもあり、私最近1冊の本を手にいたしました。題名は、「大橋一蔵・のぶ・清蔵三代記」という本です。書いた人は、大橋のぶさんの子孫の方です。まだ、お会いしたことはありませんが、ご本人も言っていらっしゃるようにさまざまな資料をもとに史実をまとめられていて、一挙に読んだ私は明治時代という過去の動乱期の時代が今日という現実に近づいてくるような親近感と迫力に圧倒され、深く感動に包まれました。その中で大橋一蔵の北海道開拓のための北越殖民社における人づくり、弥彦村に明訓校を設立し、青少年の教育にも尽くしておりました。また、昨年9月15日の新潟日報に大橋一蔵の絵と革命家一蔵の起伏に満ちた一生のドラマがつづってありましたので、引用させていただきます。「昔越後に偉人ありき。一切の名誉、栄職を断ち一途に世のため突き進んだ大橋一蔵。維新前後の大変革期に身命を賭して国事に奔走された志士大橋一蔵は、嘉永元年(1848)2月16日、蒲原郡下鳥村(現見附市)代官大橋彦蔵の長男として生まれ、明治元年(1868)、越後府知事代行四条のもと、府判事となった松下村塾の俊才前原一誠は、年貢半減令を発し、また蒲原農民積年の宿願、信濃川分水を上申する。明治6年西郷隆盛らが下野し、新政府打倒の嵐各地にあがる。一蔵は深く前原に傾倒し、萩に帰郷したまま前原を訪ねること3度、薩摩へ西郷を訪ね、桐野と談合。萩、越後の同時蜂起を計るが、こと敗れ、前原は死し、一蔵は県庁に出頭、自訴した。時に29歳。「一身の寸安を偸んで恥を後世に残すことは欲せず」と。死一等を減ぜられ市ヶ谷の獄舎に幽閉、山岡鉄舟らの赦免運動により、「村留養親」の名目で帰郷した。翌15年弥彦に明訓校を設立、青少年の教育の尽くし恩賜金の光栄に浴す。その後、念願の北海道開拓に着手。北越殖民社を創立、江別越後村を興す。苦労の中、妻を亡くす」。率直な感想として、我が郷土に隠れた偉人ありと直感いたしました。その行動は、今後の歴史的評価に任せるとして、晩年一蔵が貧しい農民を救うという烈々たる意思で起こした北越殖民社の、それこそ筆紙に尽くしがたい大いなる苦労と挫折の連続、それでも事業の端緒を開き、県下の移民者を増していった歴史的事業に改めて深く頭を垂れるものであります。
  現在の閉塞する社会の中、中央から地方分権、合併論議と日に日にその是非が取りざたされていることは暗に動いている感もします。当見附市においても、合併は我が生活においてプラスかマイナスかで意見が飛び交いつつあります。今日その岐路に立って一つの方策、方法として当見附市の独自性を再発見するという意味において、この大橋一蔵の例を申し上げてみました。大橋家という先人たちの苦闘と知恵の結晶は、見附市の歴史と文化を再発見するにおいて埋没させていけない事業でもあります。無名の先人たちも含めて精神の遺産であろうかと思います。不慮の死を遂げられた一蔵亡き後も開拓事業は続けられ、軌道に乗りました。今日でも江別越後村では子孫たちは皆成功され、昭和61年には開墾100周年記念祭を盛大に行われと後日お聞きしました。出身地、新潟町下鳥の移民家族の壮健さと、今なお交友されております親戚の方々には改めて敬意を表するものであります。
  さて、本題として1点について見解をお聞きいたします。そのような大橋一蔵のほかに見附市の生んだ先人たち、入澤達吉、矢沢宰、北村一男等々たくさんおります。その人たちを顕彰し、総合の学習や郷土史研究家の教材として、だれでもが見れる場所に盛岡市のすばらしい先人記念館のような資料が欲しいと思います。先人記念館と民俗文化資料館が一緒の資料館でもよいかと思います。そこで、今現存している老朽化した民俗文化資料館の建てかえ構想のお考えについて、市長にお尋ねいたします。
  以上で終わります。
伴内勝栄議長 久住市長。
               〔久住時男市長登壇〕
久住時男市長 浅野議員の市町村合併に関する質問についてお答え申し上げます。
  まず、4月にお示ししました財政推計の評価についてとの質問でございます。国勢調査の人口を基本として三つの推計をお示しいたしました。前提条件の中で説明しておりますが、これはあくまでも国の交付税が現在の制度のままで堅持された場合として推計したものでございます。ご承知のとおり小泉内閣の三位一体の改革がいまだ決定されておらず、国の方針転換によっては推計の根本が崩れることもあります。ご存じのように今回の合併の話は、現在の交付税制度このもの自体が今後の国の財政として成り立たないということを端に、一つは発生しているわけでありますので、この推定の前提条件をそのままにせざるを得ないということで出させていただいた、この苦慮をお酌みいただきたいと思います。
  今後具体的に国からの方針、分権、またはそういう交付税、それからその他の補助金につきましてもいろんな条件が出てくると思いますので、それを加味した上で、またできるだけ情報として提供させていただきたいと思っております。
  なお、先ほどスケジュールの件でございますが、任意合併協につきましては前回の任意協の方でもっと打ち合わせをしなければいけない項目がいろいろ出てきておりますので、当初のスケジュールよりも3カ月延ばすという方向になっておりますので、7月という予定が多分9月ごろになるのかというふうに延びると思います。十分に議論をしないで一応方向を出すということはしないでという要望で、もっと最後まで詰めようということでございますので、ご訂正させていただきます。
  次に、新市将来構想策定に当たり、見附市としてどのような役割を主張するのかという質問についてでございます。長岡市に次ぐ第2の都市であること、県内主要都市へのアクセスのよさやすぐれた住環境にあること、また県営産業団地など新しい産業が充実されつつあることなどから、中心となる長岡を補完する副次都市として職住バランスのとれた位置づけを提案していきたいと考えております。
  次に、また地域審議会と地域組織の違いについてとの質問でございますが、地域審議会も大きな意味では地域自治組織に当たりますが、法律の中では市長の諮問に応じて意見を述べるといった権限しかなく、本当の地域自治を担保する制度にはなっていないと思っております。私が合併協議会で提案している地域自治組織というものは、合併に不安を感じている市民の不安を解消するために、合併前の旧市町村ごとにその地域で解決できる事項についての権限を中心市からゆだねて、予算執行権などを含めた事務事業を行おうとするものでございます。
  また、単独でいけるかどうかの検討というご質問ですが、国の方針が決まらない中でのご説明、またはそのご提示は今非常に先ほど申し上げましたが、難しい状況でございます。ただ、今後いろんな情報、情勢が出てくると思いますので、その情報については極力提供してまいりたいと思っております。
  次に、市民アンケートについてでございます。4月の住民説明会でもお話をいたしましたが、18歳以上の全市民、約3万6,000人を対象にして行う予定で準備しておりまして、内容については現在検討中です。実施時期については協議会の期間が先ほどご説明しましたように延びましたことから、10月ころになるのではないかと今予定をしております。
  また、住民投票については市町村合併といった重要な案件について、イエス、ノーで決めてしまうことを非常に私は心配しております。イエス、ノー、いずれでもない人、ある条件によってどちらかに判断できる人、このようなグレーゾーンの人たちの意見を反映させることは住民投票ではできないと思います。また、病気などで投票所に行けない人、このような人の意見も住民投票では反映できません。このようなことから、市としてアンケート調査を実施したいと思います。
  昨日の議員の方にもご説明しました。その以降、実際に12月議会でございますが、そこまでのスケジュールについて私は現時点で判断しているわけではございません。市民の説明会、そのあたりを通してそれ以降どのように進めたらいいかというのは、議員の皆さんとも相談しながら決めていきたいと思っております。
  次に、住民説明会についてでございます。4月に全市的な取り組みとして中学校区単位に4回の説明会を開催いたしました。今後は協議会の結果が出るのを待ちまして、説明会を開催する予定です。また、現在でも町内単位や団体などから合併に関する説明を求められ、職員を派遣しておりますので、おおむね30人くらいの参加がございましたら企画調整課の方に申し込んでいただきたいと思います。
  次に、民俗文化資料館の建てかえ構想についてお答え申し上げます。文化施設の整備につきましては、第3次総合計画後期基本計画の中で老朽施設の整備を検討すると位置づけておりますので、平成17年度までに民族文化資料館の整備方針を決めたいと考えております。先ほど議員から大橋一蔵氏の活動についてのご説明をいただきました。郷土の偉人の話は、この見附に住まいする子供たちの大変よい教育になると私も思っています。そういうチャンスをぜひつくりたいと今は思っておりますが、それも含めて現在はより優先順位として当市における民俗文化資料のデータ整理や情報収集を行っているところです。離散しようとする文化資料が危機にさらされているということを感じておりまして、その調査を今したところです。そして、見附市の方でその管理保管をするスペース、まずそれを確保することによってそういう資料を私どもに預からせて保管をさせていただくというものが今緊急の状態であろうと理解していまして、まずそこから始めたいということを今考えておりまして、その整備方針を今後検討していきたいというところになっております。
  以上でございます。
伴内勝栄議長 5番、浅野議員。
               〔浅野三夫議員登壇〕
浅野三夫議員 ただいま市長より答弁がありましたけれども、再質問させていただきます。まず初めに、市町村合併についてもろもろありましたけれども、その中で何点か再質問させてもらいます。
  まず、1点は新市の将来構想の建設計画についてでありますが、今現在6名のワークショップに市民から参加されております。これからのまちの将来像は、また合併するしないにもかかわらず、これから合併しないという選択した場合でも見附市の将来設計、ビジョンの基軸となるはずであります。それをこれから市民が議論することも大事かと思いますけれども、これからの見附市の将来における設計ビジョンの議論について市長はどのように考えておられますでしょうか、お伺いいたします。
  そして、単独についてであります。合併を選ぶにしても単独の道を選ぶにせよ、その論議、地域の将来像を考える機会にせよ、そのためにはやはり判断材料が大事であります。そして、市長は今まで独自の方向性を打ち出しております。その中で住民説明会でもありましたけれども、やはり説明会での財政推計だけではなかなか住民の皆さんは理解しがたい、判断できないと思います。先ほど例を挙げました津南町においても、やはり合併しないいろいろな財政の件についても論議をしながら、果たしてできるのかできないのかを細かく何度も検討されております。そして、見附市においても単独でいこうという、そういうように市長が申すならば、それを見附住民の皆さんにこれとこうだともっともっとこの前の説明会のほかに具体的に示して、住民が納得できる、また判断でき得る材料を提示するべきではないかと、それでなければなかなかこれからも進まないのではないかと思います。
  それと、先ほど単独では難しいという理由としてもろもろとありましたけれども、全国的には単独で進めているところもあります。例えば鳥取県淀江町には全世帯に小冊子を配って、そこには将来地方交付税が10%削減されると仮定をし、財政状況が書かれております。さらに、職員数や議員定数の削減など経費削減策を進め、町単独事業を実施しないことにしても成人1人当たり年間2万3,000円の負担増があるだろうと予測まで立てております。そのように見附市においても、提示したからには単独でいく、もっともっと詳しく細かく財政的に検討をされて、次の住民アンケート前までに出すべきだと思います。そうでなかったら、ただ説明会ではなかなか住民の皆さんは判断には非常に苦しいかと思います。その点もう一度お答えを願いたいと思います。
  そして、もう一点。住民アンケート調査をしたときにどちらか過半数であった場合、市長は過半数の方を尊重し、議会にかけるのか、また参考や意見としていかれるのか、その点まずお聞きしたいと思います。
  次に、2番目の答弁の中で、資料館については検討されつつともありましたけれども、民俗資料館については平成13年9月議会でも私の質問で、老朽化した文化施設等の整備をするという答弁をいただいております。今までどのような計画、また検討をされておられたのか、その骨子をお聞かせ願いたいと思います。
  以上、何点か再質問の答弁をお願いいたします。
伴内勝栄議長 久住市長。
               〔久住時男市長登壇〕
久住時男市長 浅野議員の再質問に対してお答え申し上げます。
  一つ目、新市の将来構想についてはそのために先ほどワークショップ以外に今任意合併協議会を含めてコンサルを使って、すべての市の将来構想及びその原案の総合計画、そして市民、私ども市長に対しても、または議会議長に対してもお考えを集約していただいております。その結果が整理された上で専門のアドバイスもいただいて、新市将来構想という形でいいものが出てくると期待をしながら協力をしているところでございます。それが出た段階で私どもは住民説明会に入るつもりでございますので、そこでご説明をさせていただく。そして、そこで議論をしてもらうという形のもとでアンケートに入るということになろうと思いますので、その段階でこの見附市が新市としてなった場合に、またしなくてもこの地域がどのような宝物を持っているかというものを市民全体と自覚をするチャンスになろうかと思っております。
  次に、単独についてのことでございます。確かに私は、今までいろいろなところで既に判断された自治体のことも知っております。ただ、私はこの単独でいく場合の厳しさが、どれだけ市民の人たちに自覚をしてもらったらいいのかというのが出せないのが残念であります。本当に10%ダウンをすればいいのか、だれがどのようにしてこの10%というのを判断できたのか、10%でいかなかったらどうなるかということも危惧をしているわけです。
  18兆円という地方自治体が国から必要だと言われている交付税が、今国が借金を抱えておりますが、今実際に集まっているのが10億円だと聞いております。8兆円は、無理をして借金をして地方に、その総額があれだけの何十兆円という国の借金になっている。今後合併によってこの収入に見合う支出というところまでスリム化する、そういうような形なのが今回の合併の発想とすると、その中で特例債という形で合併をしたところには従来の交付金は認めてあげるのだ、それは保証しましょうと、かといって全体のパイが大きくなるわけではない。とすると、その保証した以外、すなわち単独で経営をしていこうという自治体にその負担が来るのかないのか。パイが一緒だったらプラスマイナス引けばマイナスは明らかだ。そんな足し算でいったら10%で終わるわけがない。そんなことの無理はしないだろうという安心感で、市民に私は説明するわけにはいかないということで、憶測の前提条件は余りさせてもらわなかったのです。ただ、あの推計を出すというのも全自治体の中から見れば、非常に努力をして出させていただいた。いろんな自治体が見附市が出す方法を学んできています。よくこんな推計を出されましたと、褒められてはいますが、それでも推計は推計でしかすぎない。前提条件は、先ほど言いましたように交付税が今のまま来るという前提です。皆さんが思っているように交付税がこのままいくわけがないというのが今度の流れでございますから、その覚悟がどのくらい必要なのかというのを今の段階で出すよりも、この数日に三位一体が動く、そういうものを見ながら、単独でいくためにはどれだけ厳しさが必要なのだというものを何とかアンケートまでにつかんで、そしてそのものをもっと詳しくお伝えする中で判断を仰ぎたいということでおります。そのための情報収集は一生懸命させていただいた中で、ご提示させていただきたいと思っておりますので、ご理解賜りたいと思います。
  それから、アンケートのことでございます。アンケートについては、当然のように私どもは真剣に判断をさせていただく。過半数だったらどうなのかというお話ですが、過半数でもその内容については私ども、または議員の皆さんも含めて実際に出されたその集計をどのように判断するかと、そして市民の人たちにもその判断の理由を、そしてお伝えする形で私どもが決めていく形になろうか、やはり市民全体、議員の人も含めてここまで市民全体が真剣に情報も含めて十分だ、住民説明会には市民の9割が来た、400人ではない、3万6,000人のうち400人が住民の説明会に出てきたら、このもとで、私はイエス、ノーとお尋ねするのが正しいことなのか。そのためにはもっと私どもは住民説明会をきめ細かくすることによって、またそこにもっと話を、説明をしろという市民の人が随分出てきた。その中で、では投票というところで最後判断したらいいのかというのはその経過を見させていただきながら、相談をしながら最後は決めたいと思っておりますので、今の段階でどちらだという形ではお答えするのはなかなか難しいという、ご理解賜りたいと思います。
  民俗資料館についても、ぜひ気持ちはありますが、予算とその関係の中で何とかそういうものが残るような形で何とかやりくりをしていきたいという気持ちでございますので、その中で実際に具体化していこうというつもりでおります。この点でご理解賜りたいと思います。
  以上です。
伴内勝栄議長 浅野議員の質問は終わりました。


伴内勝栄議長 次に、3番、小林伸一議員の発言を許します。
  3番、小林伸一議員。
               〔小林伸一議員登壇〕
小林伸一議員 平成15年6月定例議会に当たり、通告いたしました3件について質問させていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
  昨年10月、厳しい選挙戦を戦い抜いて夢と希望とロマンを乗せて、久住市政が誕生いたしました。4万4,000見附市民、久住市長の政治手腕に大いに期待しております。
  最初に、久住市長の政治姿勢、景気対策、産業振興についてお尋ねいたします。久住市長は、3月定例議会の施政方針演説で平成15年度の予算編成に当たっては、健全財政の確保を基本とし、節減、合理化を図るとともに、第3次見附市総合計画に基づき、予算の重点配分を行い、中でも発想の切り口となるソフト事業に大きな期待をしていると述べられ、一般会計で前年度当初比4.5%増の142億9,000万円の予算編成をされました。後日報道陣との会見で、市長は厳しい中でもソフト面を中心に夢と希望のある予算配分に努めたと答えておられます。久住市長は、予算編成に当たっては健全財政の確保を基本としていると述べられておられますが、健全財政は予算編成をする上で長期的視点からすれば必要なこととは思いますが、その時々の政治、経済状況に応じてかなりの弾力性があってもよいのではないかと思います。
  現在の経済情勢は、出口の見えない不況、そして戦後経験したことのないデフレ、さらには先行き不安など我々を取り巻く環境には非常に厳しいものがあります。特に見附市は、基幹産業が繊維と農業であり、ともに構造不況業種であるために大変苦戦を強いられているのが現状であります。県がこの5月始めにまとめました平成12年度の1人当たり市町村所得は、見附市は244万5,000円であり、県平均の289万円に及ばず、県内20市の中でも第16位であります。また、5月8日付見附新聞によりますと、昨年6月1日現在で行った商業統計調査でも、見附市の調査結果は3年前の平成11年と比較すると事業所数、従業員数、年間商品販売額などの減少率が県内20市の中でいずれもワースト2番から3番だと報じております。このように数字の面からも現状の厳しさと本市の経済力の低下がうかがわれます。
  昭和29年、見附市誕生以来50年近い歳月の中で、現在が最も困難と苦難に満ちた時代ではないかと思われます。こんなときこそ政治が、行政が先頭に立って景気回復、雇用確保あるいは産業振興のため、ありとあらゆる可能性に対して取り組むことが今求められている最も重要な政治課題だと思います。
  平成13年10月に策定された新見附市行政改革大綱の中で、財政指数の目標値を平成12年度で起債制限比率15%、経常収支比率85%を超えないように努めると記載されております。平成15年度の起債制限比率は推計11.8%であり、経常収支比率も推計81.3%のようであります。財政的には苦しいながらも健全財政を確保し、まだ余力もあるようにも思われます。現在でも産業団地への優遇策、前向き事業への各種の補助金、充実した融資制度など数々の政策が実施されておりますが、今は健全財政の確保よりもより可能な限り積極予算とし、例えば昨日先輩議員が融雪施設削井工について一般質問されました。市長も前向きの意向を示されましたが、これらも直ちに実行可能な景気対策としてとらえ、9月補正も視野に入れながらより前向きに推進され、さらに市長のお得意のソフト面でも事業の充実、拡充を図り、景気浮揚、雇用確保に努めるとともに、将来に向けて総合的視点から産業振興に取り組むことが失いかけている自身を取り戻し、夢や希望を託すことのできる元気なまちに変えたいという市長の公約の実現につながり、また第3次見附市総合計画を基本としながらも久住市政の独自性を発揮する方策だと思いますが、市長の所見をお伺いいたします。
  次に、過疎問題についてお尋ねいたします。現在私の住んでおります上北谷やお隣の杉沢、さらに北谷南部などいわゆる見附市の東部に位置します山沿いの地域が過疎の波に洗われています。年々世帯数が減少し、当然のことながら人口も減少しております。今住んでおられる方々の家族構成を見ましても、老人のひとり暮らしや、あるいは子供たちが成長し、就職、結婚などで家を離れ、夫婦だけが残された家庭、結婚適齢期になりながら配偶者に恵まれない家庭など数々の問題を含んであります。さらに、少子化の影響をもろに受けて子供たちの数も激減しております。今年度の上北谷小学校の新入生はわずか6名でありました。全校でも73名で、10年前に比べても児童数はほぼ半減しております。私が小学校を卒業したときは、栃窪分校も含めて同級生は58名もおりました。昔を知る我々にとって現状は寂しい限りであります。さらに、少子高齢化により地域全体が何となく元気がなくなり、かつての活力を失いつつあるようにも思われます。このままの状態で推移しますと、10年後、20年後はどんな状況になるのかと大変心配であります。私たちの住む上北谷は、地域的にも狭く、見附市の外れということもあり、政治の関心もやや希薄だったことは否めません。平成13年に策定された第3次見附市総合計画後期基本計画においても、3月定例議会の久住市長の施政方針演説でも過疎対策についての言及はないように思われます。今後発展が予想される地域、あるいは重要政策課題に重点的に予算配分をすることは大変重要であり、その必要もあるわけですが、しかしその一方で日の当たらない地域にあまねく光を当てるのが政治だと思います。今過疎地全般に言えることは将来に対する漠然とした不安であります。この不安を払拭することが政治の役割だと思います。政治、行政が全力で過疎対策に取り組んでいる。その姿勢こそがそこに住む人々に対して大きな安心感を与えるものと思います。過疎を解消するには住宅を建設し、人口をふやすことが一番よい方法ではありますが、市街化調整区域という問題もあり、現在の経済状況を考えればなかなか思うに任せないのが現状かと思います。
  そんな中で、複数の先輩議員が以前にも優良田園住宅法について一般質問されました。これらの制度を軸にしながら見附市全体の構想の中で、ハード、ソフトの両面で過疎対策に取り組んでいく時期に来ていると思います。久住市長は、まちづくりの造詣が深く、また豊富なアイデアをお持ちでおられますので、その手腕に期待しております。
  そこで、市長にお伺いいたします。上北谷を初めとして、過疎地域についていかなる所見をお持ちかとお尋ねしたいと思います。また、今後行政として総合的に過疎対策に取り組まれるお考えがおありかどうかお尋ねします。
  次に、県営産業団地についてお尋ねいたします。同じ見附市でありながら過疎に悩む地域もあれば高度成長の波に乗り、目覚ましい発展を遂げた地域もあります。昭和45年ころ、上新田地域はまだ今町バイパスももちろん新幹線、高速道路もなく、のどかな田園風景であります。唯一あったのは、私が勤務しておりました会社のグラウンドと、そのわきの繊維工場だけでした。しかし、昭和49年、今町バイパスが開通してからは立地の優位性をいかんなく発揮し、高度成長という時代背景もあり、社会資本、民間資本が次々に投入され、飛躍的に発展し、今後もさらなる開発、発展が期待されているところであります。同地域は、現在県営中部産業団地が造成され、工場誘致が図られています。この厳しい経済状況下でありながら既に7社と契約し、現在4社が操業を開始し、雇用の拡大に大いに貢献しております。これは、県、市の優遇策を伴う懸命の誘致活動、立地の利便性などが評価された結果だと思います。しかし、右肩上がり経済の終えんという経済構造の変化は、計画どおりの企業誘致を困難にしております。
  昨年10月、市長選挙が行われ、久住市長の支持母体である市民の風は、今後の日本経済の先行きを考え、産業団地にこだわらない土地の有効利用を積極的に提案すると主張されました。それを受けて、12月の定例議会で複数の先輩議員がその件について質問されました。久住市長は、工場誘致の話は現在3社と順調に進んでおり、さらに見附市の魅力を整理すれば、これからもっといろいろな企業に対してアプローチが可能であるので、現段階では企業誘致に全力を尽くしたいと述べられ、さらに3月定例議会の施政方針演説でも、誘致活動については県と連携をとりながら積極的に取り組み、また新たな方策として用地のリース制度への対応や助成条件を緩和する制度改正を行い、誘致を促進したいと述べられ、強い意欲を示されました。
  この4月、市内4カ所で開催されました市町村合併住民説明会で配布されました資料の中で、今後見附市が仮に単独でいった場合の財政推計が示されました。その3番目に記載されておりますように、誘致活動の成否が今後の見附市のかぎを握ると言っても過言でないと思います。それだけにその誘致活動は本市にとって最も重要な政治課題の一つだと思います。
  そこで、市長にお伺いいたします。まず、第1番目に誘致活動の現状であります。あわせまして、今後の見通しとして、ことしいっぱいでどのくらいの企業誘致が可能かとお考えでしょうか。さらに、平成15年度末までにはどのような感触をお持ちでしょうか、お尋ねします。
  次に、2番目といたしまして、現在の見附市の優遇策は平成15年度末で終了するわけですが、その後の対応について現時点で構想がおありでしたらお聞かせ願いたいと思います。
  3番目に、産業団地の土地有効利用についてお尋ねいたします。2月27日付新潟日報で、県の工業用地造成事業会計の一般会計からの借り入れがこの1年間で新たに35億円増加し、131億円に達したとの報道がありました。これは、分譲収入が当初の見通しを大きく下回り、起債の償還が分譲収入だけでは不足するために一般会計から補てんせざるを得ない処置とのことであります。県もこのような状況を踏まえて、今まで全国6カ所に配置しておりました企業誘致専門員を、15人前後おられるとのことでありますが、この人たちを平成15年度から新潟、東京、大阪に集約し、セールス対象も従来の大企業中心から、中小、ベンチャー企業まで拡大し、誘致の促進に努めるとのことです。さらに、0.1ヘクタールからの小規模分譲も開始するとのことです。このように県も誘致条件を緩和して、必死に努力はされておられますが、経済構造の変化は計画どおりの企業誘致を先行きかなり厳しいものにしていると思われます。
  先ほども申し上げましたように、産業団地の成否が今後の見附市のかぎを握ると言っても過言でないと思われます。それだけに現状のままの取り組みだけで果たしてよいのかという素朴な疑問を抱くわけです。宅地転用につきましては、12月の定例議会で市長は産業団地は県主導のものであり、既に民間の宅地開発が数年分あるということで否定的答弁でございましたが、それらも含めて本市として今後ありとあらゆる土地有効利用の可能性について検討する、あるいは県に提言するお考えがおありかどうかをお尋ねして、質問を終わらせていただきます。
伴内勝栄議長 久住市長。
               〔久住時男市長登壇〕
久住時男市長 小林伸一議員の質問にお答え申し上げます。
  まず、健全財政の確保より積極予算を組んで、景気浮揚、雇用確保に努めるべきではないかとのご質問でございます。地元繊維産業の低迷と回復の兆しがまだ見えてこない経済情勢のもと、市税の減少、三位一体改革の討議における交付税の減少の可能性といろいろと聞こえてくる地方財政に関する情報は、大変厳しいものばかりでございます。また、議員ご指摘の各種財政指標につきましても、現況においては厳しい数値であると認識しており、決して余裕ある数値ではないと考えております。しかしながら、産業施策は非常に重要と考え、議会の協力を得ながら、後ほど申し上げますが、企業誘致や各産業の皆さんの中に入って一緒に協力しながら、ここの何とか乗り切れる、そういうことについての効果のある制度、またはそういう支援策を持って考えていくつもりでございます。今後も時期を逃さず、予算の重点配分を行っていきたいと思います。そして、効果のあるという仕組みを何とか精査をしながら考えていきたいと思っております。
  次に、過疎問題についての質問にお答え申し上げます。人口の減少は全般的な傾向ではありますが、それぞれの地域住民にとりましては少子高齢化による将来への不安を感じておられることは十分理解しておりますし、またその不安感を取り除く必要性についても議員と同感でございます。私は、見附市の特色を新しい切り口で掘り起こしたい。その魅力を内外にアピールすることによって、活性化に結びつけたいと考えております。幸い上北谷に限らず、周辺の山沿い地区には市街地にはない緑豊かな自然があります。この恵まれた自然環境を積極的に生かす方法を探りたいと思っております。また、優良田園住宅法による宅地開発という方策についてもご提案されておりますが、私はむしろその地域自身がより魅力的に輝けるようなソフト事業を発信することによって、活性化を図っていくことが大切ではないかと思っております。
  過疎問題というものに関しては、私も個人の経験で奈良県の過疎地帯についての相談を受けてきた経過がございます。見附よりももっとひどい過疎地でございます。その中で私の切り口は、やっぱり交流という形で考えてまいりました。家を建てたけれども、そこに本当に入ってもらえるのか、そこに建てた家に入ってもらう、新しい人口がふえるという、そういう魅力、そういうものをつくり出すためにはどういうものが必要か。そういう特異性、それは各地域にどんなものがあるかというものを地域ごとにまず考えて、そしてそれを世界中、日本中、または見附市内の中で評価する人たちはどこにあるんだろうという形でのそういう人たちをまず見つけて、交流を始める。そういうものから、一つは新しいものが見えてくるのではないかと思っています。見附市全体が同じことが言えるわけです。
  産業団地にも新しい、また期待しています。大阪や東京から工場を運営をするために移ってこられる方がおられるはずです。その人たちがこの見附市に定住をしてくれると、そのためにはやはり見附市が住宅、またはそういう生活の状況の中で魅力ある地域であるということが必要なわけです。住宅だけではない、子供の教育はしっかりしているか、福祉がしっかりしているか、そして環境について魅力があるかという、こういう相乗の中でこのまちに住みたい、その地域に住みたいということになるわけで、全部を一括でできませんが、そこの中で一番魅力があるものを自覚しながら、それを磨き上げる。そういうものを地域、地域で私どもも一緒になって考えていきたいと思っています。そういうところから切り口が出てくるように思いますし、それを援助してくれる、支援をしてくれるサポーターというつくりを今後やろうと思っております。見附市のサポーターづくりということをしながら、そういう人たちの知恵を借りていきたいという事業を考えていきたいと思っております。
  次に、県営産業団地についての質問にお答え申し上げます。現在複数の企業から引き合い等がございますが、契約までには至っておりません。平成15年度末までにはどうかということでございますが、現在のところ確定しているわけではないので、契約までは至っておりません。おおよそ10に近い企業と現在いろいろと折衝しているということでお許し願いたいと思います。また、県のご努力により従来の工業団地から産業団地という名前に変わり、そして1区画が大区画から小区画でもという形になって、リースができて、貸し工場ができて、そしてベンチャーの事務所を受け入れる。こういう形でご協力、対応をいただいた形でございます。そして、県の方としてもご指摘のように、東京、大阪、名古屋、そういうところにも職員を配置されまして情報収集に当たっていただく。大変ありがたいことです。この中でも幸いなことに東部、南部の団地では今みたいな話がほとんどない現実の中で、中部、この見附市に関しましては今ぐらいの話があるということは大変ありがたいことで、市としても積極的に進めていこうという形で今対応をさせていただいているところでございます。
  次に、企業誘致推進のための優遇策についてでございますが、平成16年3月31日までの奨励企業の指定を受けた企業に限るとなっておりますので、来年の3月議会までには状況を判断をして対応を決定してまいりたいと考えております。
  次に、産業団地の有効利用についてお答えしますということですが、先ほどちょっと概略申し上げました。ダブるかと思いますが、申し上げます。県では今年度用地を有効に活用するため、先端型貸し工場の整備やビジネスゾーンとしての1,000平米程度の小区画を整備する予定でございます。市としても工場のリース制度における助成を始めたところでもありますので、今の時点では産業団地としての企業誘致に専念をしていきたいと思っております。住宅利用とかそういうものについては、もう少し全体とのバランスもございますので、それを見ながらまた検討していく課題になろうかとは思いますが、現時点は今の形でできるだけ具体的な成果を上げたいというところに専念をしたいと思っておりますので、ご理解賜りたいと思います。
  以上でございます。
               〔「消パイ」と呼ぶ者あり〕
伴内勝栄議長 消パイの話。
               〔久住時男市長登壇〕
久住時男市長 消雪パイプのことについてでございます。昨日に議員のご質問にお答えしたように、この要望、要求については十分理解をしているところでございます。前議会でも申し上げましたように、ただ心配なところはやっぱり地下水の状況がどうなっているか、それは今回チェックというのをさせてもらいましたので、それを見ながらでございますが、皆さんのご意向を実行できるような形で進めたいとは思っています。削井工の新設につきましても含めまして、その範囲内でできるだけ進めたいということで考えていきたいと思っておりますので、ご理解賜ります。お願いします。
伴内勝栄議長 3番、小林伸一議員の質問は終わりました。
  11時15分まで暫時休憩いたします。
               午前11時06分  休 憩


               午前11時15分  開 議
伴内勝栄議長 休憩前に引き続き会議を開きます。


伴内勝栄議長 16番、井上議員の発言を許します。
  16番、井上議員。
               〔井上慶輔議員登壇〕
井上慶輔議員 合併問題で揺れる吉田町の金子町長が昨日自殺されました。心からご冥福お祈り申し上げます。また、東京都国分寺市では昨日開かれた市議会総務文教委員会で住基ネットの接続に対し、否決されました。全国の市町村長の合併問題、その他の問題で心痛は大変なことだと思います。まして、久住市長も最近大分お疲れのようですが、ひとつよろしくお願いいたします。
  情報公開と住基ネットについてお伺いします。高齢化社会を迎え、社会経済の大きな変化、社会が高度化し、複雑、多様化すればするほど自分一人だけでは生きていくことが困難になりつつあります。社会教育、社会福祉の重要性を再認識し、地域社会の構成員として隣近所はもちろんのこと、多くの人々と手をとり合って助け合って生きていかねばならないことは、いつの時代でも変わらぬ大原則だと思います。幸せは自分でつくらなければなりませんが、本当の幸せは自分一人ではできません。自分があり、相手があり、多くの人々がお互いの立場を理解し合って初めてつくられるものではないでしょうか。
  本年の成人式で配布されました記念誌の中では、成人になられた方々の名簿はありませんでした。以前には卒業するときの番号と現住所、児童生徒氏名、生年月日、保護者名、続柄まで記載されたものが卒業証書授与式に関係者に配布されていたことがありましたが、近年では児童の組別の名前だけで、どこの町内のどこのお子さんかわかりません。昔「とんとんとんからりと隣組、格子をあければ顔なじみ、回してちょうだい回覧板、知らせられたり知らせたり」という歌があり、お互いにお互いの立場を理解し合って過ごしてきたのではないでしょうか。それが昨年の成人式まで学区別、町内ごとに成人になられた方々の名簿が成人式記念誌に記載され、関係者に配布されましたが、先に述べましたように本年は記載されておりませんでしたが、どのような会議で決定されたのでしょうか。また、市長として個人のプライバシーとして受けとめておられるのでしょうか、お考えをお聞かせください。
  次に、見附市男女共同参画計画についてお伺いいたします。近年あらゆる分野において、女性の進出は目覚ましいものがあり、喜ばしいことと存じております。さきには女性知事なども誕生しておりますが、そういっても欧米諸国に比べたらまだまだ比較にはなりません。しかし、平成11年6月に男女共同参画社会基本法が成立しました。同法は、男女共同参画社会を男女社会の対等な構成員として、みずからの意思によって社会のあらゆる分野において活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつともに責任を負うべき社会と規定しております。その上で、男女の人権が尊重され、そして少子高齢化等の社会経済の変化に対応できる、豊かで活力ある社会を実現することを目指すもので、その基本理念として、一つ、男女の人権の尊重、二つ、社会における制度、慣行についての配慮、三つ、政策等への立案及び決定への共同参画、四つ、家庭生活における活動と他の活動の両立、五つ、国際協調を挙げ、そしてこの男女共同参画社会の実現は21世紀の我が国社会を決定する最重要課題と位置づけており、さらに基本法は国、国民にそれぞれの立場からの責務を求めると同時に、地方公共団体に対しても国の施策に準じた施策及び区域の特性に応じた施策の策定と実施の責務を課して、見附市男女共同参画計画の素案が昨年7月の広報「見附」に記載され、昨年12月、参画計画が発表されるになりましたが、次の6点について当局のお考えをお伺いします。
  一つ、見附市男女共同参画策定懇談会のメンバーは、どのような考え方で人選がなされ、何回くらいの検討会で参画計画が平成14年12月の発表になったか。
  二つ、見附市男女共同参画における基本理念を確認いたします。男女共同参画というのは、男性、女性、お互いのよさ、特性を生かし合い、よりよい社会を目指していくものであると認識をしておりますが、いかがでしょうか。
  3点目に、見附市男女共同参画計画書の中心となっておりますものは、男女平等の意識づくりとしまして、性別、役割分担に根差した社会制度、慣行等が男女それぞれの個性を生かした生き方を妨げる要因となっておりますが、これは変えることのできない自然の原理を無視したものでありまして、男、女の性差があることは当たり前のことであります。生まれ持った個々に備わった男女差の上に積み上げていくのが個性ではないでしょうか。おのおのが特性を生かして社会に貢献していく、その特性の出発点は性なのではないでしょうか。お考えをお聞かせください。
  4点目に、男女平等意識を推進する教育と学習機会の充実についてですが、学校教育において推進するのは大変危険なことと思います。まだ、物事の判断のつかない子供たちにある一定方向のものを推進していくのは間違いではないでしょうか。特に35ページ、36ページに書かれてあることは、国会でも問題になったジェンダーフリーの推進にほかなりませんし、誤った考えのすり込みだと思うのですが、お考えをお聞かせください。
  5点目に、平成14年11月12日の参議院内閣委員会の質疑の中の内閣府、坂東眞理子男女共同参画局長は、ジェンダーフリーという言葉は国連も日本の法令にも使っていないと公用語でないと指摘、その上で一部に男女の区別をなくす、男女の違いを画一的に排除しようという意味で使っている人が、男女共同参画社会はこのようなものを目指してはいないときっぱり否定されておられますが、本年3月に回覧されました概要版にジェンダーチェックを載せた理由をお聞かせください。
  なお、概要版に書かれております一人一人が性別にとらわれず、自分らしく生きることができる社会ですというところは、男女の特性を認めつつ、男女の機会均等を図る社会ですと改善していただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お伺いします。
  6点目、49ページの重点項目の一つに、生涯を通じた女性の健康づくりへの支援、女性は生涯を通じて妊娠や出産のみならず、男性とは異なる健康上の問題に直面します。子供を産む、産まないなど、女性自身が性に関して主体的に決めるという考え方、リプロダクティブヘルス・ライツ、性と生殖に関する健康・権利が平成7年、第4回世界女性会議において、女性の基本的人権として位置づけられましたとなっておりますが、ライツ、権利については昨年7月22日の衆議院決算行政監視委員会で、山谷えり子議員が胎児の生命権を児童の権利条約が認めていることを福田官房長官に政府も同じ見解であると確認した後、内閣府男女共同参画局、坂東眞理子局長はリプロダクティブヘルスについては生涯を通じた女性の健康ということで大事だという合意はなされているのですけれども、ライツについては男女共同参画審議会の答申でもいろいろな意見があるというふうな記述になっており、国際的にもいろいろな議論が行われていると答弁されております。にもかかわらず、それが世界の流れであるかのような表現は削るべきではないでしょうか。その上で、まだ議論すべき問題であると考えますが、いかがでしょうか、お伺いします。
  次に、公共下水道についてお伺いします。63.5%、これは全国の下水道普及率だそうです。炊事、入浴、トイレなどで使った生活排水は下水道で処理され、正常な水に生まれ変わって河川などに放流されます。しかし、地域によって普及率に大きな差があります。快適な生活環境は確保したいが、その費用はどうするか、設置管理する地方自治体はどこでも厳しい財政事情と求められる社会資本整備のはざまに揺れております。
  一方、下水道がないため個別に浄化槽を設置して排水を処理している家庭以外は、トイレはくみ取り、生活雑排水は町内に張りめぐらされた農業用水路などにそのまま流されております。当見附市の公共下水道の取り組みは、県下の中でも早い時期に工事が始まり、見附市の一つの自慢の時代がありましたが、現在では隣の長岡市に大きく差をつけられました。世の中の進歩も早く、家族構成も大きく変化し、核家族が進み、昭和63年12月31日現在1万914世帯が平成14年1月1日現在で1万2,865世帯と、わずか10年余りで1,951世帯増加しております。近年の市街化調整区域の新改築の家屋は公共下水道の工事を待ちきれず、合併処理浄化槽を設置しております。市街化区域では若者が結婚して独立家庭を築くため、待ちに待った公共下水の本管が布設されても、残された老夫婦だけでは高い費用をかけてまでトイレの改善に取り組むことにちゅうちょされている家庭もあると思います。そのような状況下で次の3点をお伺いします。
  1点目に、公共下水道の供用開始が始まった地内で、まだ布設していない家庭は何件くらいあるか。
  2点目、認可未確定区域の接続検討がなされましたが、市街化区域外の供用開始までの年数は何年を見込まれているか。
  3点目に、供用開始までの年数がかかるため、家屋の新築、増改築等で合併浄化槽を設置した場合の補助金等はどのように考えておられるかお伺いします。
  次に、墓地公園の新設と斎場の移転についてお伺いします。市内のお寺によっては、新しくお墓を建てる用地が全くなく、また多くの市民の中には宗派にとらわれない墓地の確保を願っておられる方も少なくありません。遠くふるさとを離れて市外に住居を構えた方々も市内に住まれておられる方々も四季を通じて家族等で訪れ、樹木の観賞を兼ねたお墓参りができるような雰囲気の市民墓地の建設を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか、市長のお考えをお伺いします。
  また、見附市の斎場は見附中学校が現在の位置に移転新築される前から建設されたもので、無煙、無臭の設備となっておりますが、生徒の中には斎場が稼働すると頭痛を感じると親に話している子もいると聞きましたが、現在の斎場の耐用年数はあと何年くらいか、また別の場所に移転新築してはと思いますが、市長のお考えはいかがでしょうか、お伺いします。
  次に、道路行政についてお伺いします。県道見附中之島線は、中之島地内の一部で反対があり、中之島町の延長は不可能であるとの答弁が以前もありましたが、この道路は日本海に通ずる幹線道路としては最も有効な道路になると思うが、中之島町と協議を重ね、早期実現に向けて努力すべきと思いますが、いかがでしょうか。
  また、道路に消雪パイプの布設を希望する地域はまだ多くあると思いますが、昨日も本日も質問がありましたが、今後どのような考えで対処されるか。また、現在布設を要望され、保留されている件数は何件くらいあるかお伺いして質問を終わります。
伴内勝栄議長 久住市長。
               〔久住時男市長登壇〕
久住時男市長 井上議員の質問にお答えいたします。
  まず、成人式該当者の名簿の配布をとめることについて、どのような会議で決定をしたのかというご質問でございますが、新成人で組織された成人式実行委員会におきまして、ことしの成人式記念誌の編集方針として提案され、これを採択したものでございます。その席上、例年のような成人式名簿の掲載よりも地域の方々からのメッセージを掲載した方が、より自分たちの思い出に残る記念誌にすることができるということで、従来名簿を載せたスペースに地域の方々のメッセージを掲載したもので、個人のプライバシーという観点から名簿を掲載しなかったものではありません。
  また、小中学校の入学者名簿に保護者名や住所等が記載されていないというご指摘でございますが、このことについては前に議会で申し上げましたとおり情報公開の対象ではありますが、個人のプライバシーに関する場合は個人情報は厳格に管理され、保護されなければなりません。小中学校の入学者名簿については、個人のプライバシーにかかわる個人情報と考えられますので、簡単に公開できないものと考え必要最小限の公開にしているということでございます。
  次に、見附市男女共同参画計画についてでございますが、策定懇談会のメンバーは見附市における男女共同参画の現状を踏まえながら計画の策定を進め、さらに推進を図っていくことを視野に、団体の代表や公募により人選を進めていきました。何回開催したのかというのは私はちょっと承知しておりませんが、おかげさまで昨年12月に計画を策定することができました。目下計画、施策の実現と推進に努めているところでございます。当市における男女共同参画社会推進の基本理念は、社会のさまざまな場面において男女が対等な立場で参画でき、個人の人権が尊重され、性別により差別されることなく自立した人間としてともに責任を負い、お互いに支え合うまちづくりを目指し、五つの基本目標と13の重点項目を掲げて取り組んでいるものでございます。
  これまで長い間社会制度や慣行により積み上げられてきた固定的性別役割分担について、変えることのできない自然の原理という考え方を改めていこうということが男女共同参画社会構築の考え方であります。男性と女性がそれぞれ持って生まれた体のつくりを否定するものではなく、個々の持つ個性を性別によって画一にとらえてはならないということであります。このことは、さきの国会答弁において、一部に誤解を持たれているジェンダーフリーの解釈について政府答弁が示されているところであります。学校教育においては、早くからこうした考えに基づいて性についての指導や基本的人権、男女共同参画等多面的に取り組んでおり、次代を担う人材の育成に着実な成果を得られていると私は理解しております。私どもは、こうした機関と連携を密にしながら市全体の意識向上に努めてまいりたいと思います。
  次に、この3月に町内回覧いたしました見附市男女共同参画計画、概要版のジェンダーチェックでありますが、国際社会において我が国が抱えている国民的な課題である男女共同参画社会をただ単にお知らせ、周知でとどめるのではなく、家庭における身近な課題として提供していくためとして載せたものでございます。こうした機会に市民がこぞっていろんな議論を積み重ねながら、男女共同参画を一層進めていければと期待しているところでございます。
  概要版の表現については、議員の示しておられる趣旨の機会均等を図る社会というものではなく、一人一人が性別にとらわれず自分らしく生きることができる社会ですというふうにちょっとさせていただいたというものでございます。
  次に、計画の基本目標であります女性の人権が擁護される社会づくりにおける女性の基本的人権の位置づけでありますが、このことは平成7年の世界女性会議において全会一致のコンセンサスで採択されたものであります。我が国においてもこれを背景に、市町村に対する計画策定の基本的方向と具体的施策として国から示されているとともに、新潟県男女平等推進プランの表現とも歩調を合わせてさせていただいたものでございます。
  次に、下水道の供用開始区域内で接続していない家庭は何世帯かという質問でございますが、9,284世帯のうち1,376世帯です。また、今後整備すべき区域の概算事業費は約200億円ほどでございますので、現在の予算ベースで進みますと大体年間10億円ですから、20年ということになりますが、予算の状況を見ながらできるだけ早期に完了するよう努めてまいりたいと考えております。
  また、合併浄化槽につきましては、今のところ補助制度は考えておりませんが、今後の検討課題として取り組んでいきたいと思っております。
  次に、墓地公園の新設と斎場の移転についてでありますが、宗派を問わない公園墓地の新設は実は既に民間で開発されている墓地のあっせん状況、そういうのをお聞きしますと本市においては公園の墓地新設はまだ時期尚早ではないかと考えております。また、斎場の移転についてですが、昭和58年竣工の斎場は建築構造や設備の耐久性からしても今後もまだしばらくは使用できると考えております。
  なお、ご指摘の学校での状況についてでありますが、学校当局に確認した段階ではそのようなことは聞いていないという報告でございました。
  次に、県道見附中之島線の延長についてお答え申し上げます。見附市と中之島町を結び、日本海へ通じる広域的な道路の必要性については認識しておりますが、県道見附中之島線を延長して改良する場合、両市町民の合意形成や家屋移転等課題が多く、事業実施は難しいのではないかと考えております。また、見附市から日本海へ通じる広域的路線として栃尾和島幹線道路の構想がありますが、現在法線、事業主体、整備時期等現在のところまだ未定でございます。今後も関係市町村や関係土木事務所と協議を行いながら検討してまいりたいと考えております。
  最後に、既に前段議員の方にご説明申し上げましたが、消雪パイプ希望地区の今後の方針についてであります。昨日の星議員、本日の前段議員の質問にお答えしたとおり、今後の新たな整備につきましても地下水の変動や地盤沈下などの状況を注視し、また住民の意見等も踏まえ、前向きに検討したいと考えております。また、消雪パイプの新規申請の組合数は、今現在29組合でございます。
  以上でございます。
伴内勝栄議長 16番、井上議員。
               〔井上慶輔議員登壇〕
井上慶輔議員 住民基本台帳ネットワークが昨年8月から一部稼働しました。本年8月からは、希望される方々に有料で住民基本台帳カードが交付されるとのことですが、市民の方々はこの制度について十分理解されていると思われますか。
  また、広報「見附」1月号の「住基ネットQ&A」で個人情報の保護について不正防止が取りつけてあるから、情報が漏れることはないと説明されておりますが、長野県では県下120市町村中、実に27自治体の住基ネットワークが物理的にインターネットに接続されていたとのことですが、見附市では絶対大丈夫と言われるのでしょうか、お伺いします。
  次に、昭和57年5月7日、第156回国会の衆議院青少年問題に関する特別委員会でリプロダクティブヘルス・ライツの中に性の自由の決定権、性教育というのが含まれているわけですけれども、これも非常に現場が混乱しているようです。例えば川崎市の市立小学校の1年生に男女の性器の名称を児童に記入させる、これは学習指導要領を逸脱しておりますし、また北区の区立小学校5年生、父母の性行為を詳細に説明して、授業内容を自分から親に話さないようにという念押しまでプリントでしていたということ、これは校長までが心外だと言っておられたそうです。また、京都府の公立小学校6年生、無編集の出産ビデオを見せており、実は大人に見せるための出産ビデオだったものをたまたま子供に見せているということでございます。豊中市の市立中学校の3分の1は、コンドームの着装実習、これは豊中市だけではなくほかの多くの市でもやっているとのことです。
  性の自己決定権を子供に教える急進的性教育やジェンダーフリー教育は、人類が祖先から受け継いできた文化という知恵の宝庫の解体を目指す歴史否定、文化否定、道徳否定、家族否定の新たな革命運動ではないでしょうか。このような教育は国民の常識とは大きくかけ離れているものにもかかわらず、大した抵抗もなくひとり歩きし、空気のように広がりつつあります。そこに教育のゆがみの深刻さがあるのではないでしょうか。教育長のご見解をお伺いしたいと思います。
  また、前段の質問については市長のお答えをお願いします。
伴内勝栄議長 久住市長。
               〔久住時男市長登壇〕
久住時男市長 井上議員の質問に対してお答え申し上げます。
  住民基本台帳ネットワークの質問についてでございます。住民基本台帳ネットワークシステムは、昨年8月に実質的なスタートをしたばかりで、ことし8月には第2次稼働として住民基本台帳カードによるサービスがスタートいたします。今後さらにステップを踏みながら制度の充実を図っていくということでありますが、今後とも継続して市民への周知、理解に努めていかなければならないと思います。
  また、個人情報の保護についてですが、住基ネットを推進していくためにはそこにかかわる個人情報の厳格で厳重な管理、保護が求められているわけで、そのためにはインターネットに接続をしていないことなど幾十にもわたるセキュリティーを講じることが必要であります。こうした面におきましては、当市では国が求めております外部からの不正侵入対策を十分に講じておりますので、安全であると思います。そして、長野県の指摘ありましたように、当市は外部との接触はしていないところに入っております。その面では、該当セキュリティーについては対応しているという形でさせていただいているものと判断しております。
  以上です。
伴内勝栄議長 高橋教育長。
               〔高橋孝男教育委員会教育長登壇〕
高橋孝男教育委員会教育長 井上議員のご質問にお答えいたします。
  性教育の逸脱した大変憂うべき実情があることは、私も承知いたしておりますが、当見附市におきましてはそのようなことはございません。議員おっしゃるとおり、それこそ国の基準である指導要領を中心に指導計画を立て、校長がそれによって性教育を指導しているというところでございますので、今のところそういう問題は私はないと考えております。
  以上です。
伴内勝栄議長 16番、井上議員。余り話を飛躍させないようにしてください。
               〔井上慶輔議員登壇〕
井上慶輔議員 最後に、市長にお願いなのですけれども、確かに個人のプライバシー、隠せば隠すほどそれを探そうとするものが出てまいります。現在1万円を借りたサラ金が、そのために命を落とす人もありますが、それをとっても何十万円の情報が漏れて、そのような名簿が流れているような時代です。どのようなことをしても個人のプライバシーは流れるのですから、やはりお互いに公表していい隣近所、市内の名簿ぐらいは出しても別に差し支えない面もあると思うのですが、隠せば隠すほどそのような事態が起こると思います。そういう面で、今後そういった市民に対応していただけるようなことはできないのか、再度質問して終わります。
伴内勝栄議長 市民課長。
               〔大関泰一市民課長登壇〕
大関泰一市民課長 ただいまの井上議員のご質問ですが、隣近所で情報を許せるのではないかというご質問です。問題は、個人情報がどのように使われるかということが課題であろうかと思います。隣近所だからよい、では10軒離れたから、悪いというようなことは、非常に今の中で価値観が多様化しております社会の生活が向上する中で、そうした線引きは非常に難しいと理解しております。
伴内勝栄議長 16番、井上議員の質問は終わりました。


伴内勝栄議長 次に、1番、辺見議員の発言を許します。
  1番、辺見議員。
               〔辺見雅信議員登壇〕
辺見雅信議員 平成15年6月の定例議会に当たり、通告に従い議員になって初めての質問をさせていただきます。
  放課後の児童対策について質問させていただきます。市長は、選挙公約の一つでありました子育て支援センターの事業を6月にオープンし、着実に実行されていることに敬意を表するものであります。昨日総務省の調査によれば、全国の子供の数は1,801万人と昨年より17万人の減少と発表されております。不況や核家族の進行で出産、育児、教育等に不安を抱いている女性が決して少なくありません。見附市の基幹産業の一つであるニット産業は、大不況の中倒産、廃業、ここ四、五年の間に60社あった組合員の数が28社に急減しております。当然のごとく、家庭内職も減少し、お母さんたちは外で働くことを余儀なくされているのが現状であると思います。
  保育園園児は希望により延長保育ができますが、就学児は規定の授業終了後は居残りは不可能であります。私は、就学時の放課後対策、長岡市に比べ大変遅れていることを痛感しております。長岡市の小学校の38校中、放課後の児童を預かる児童館が34カ所あり、ほぼ1校に1カ所配置されているということになります。場所も学校の敷地内、その近辺に隣接されているため、児童たちは抵抗なく移動することができ、理想的な形だと思います。児童館とは言いませんが、見附市も少子化の傾向が続く中空き教室、地域の公民館、集会場、空き店舗などを使い、児童たちを受け入れられる施設ができないものでしょうか、お尋ねいたします。
  児童たちの保護と安全を守るため、また母親が安心して外で働くことができるような場所の設置を望むものであります。4月に葛巻地区のお母さんたちが公民館を利用して、放課後児童施設を立ち上げられたということですが、その勇気と行動力に讃美の拍手を送りたいと思います。このように市民の声を行政がバックアップしていくという触れ合い、いやし、この輪が広範囲に浸透していってほしいと願うものであります。見附市の児童施設の実態は今町と見附の2カ所、それから今葛巻にこれ立ち上がったのですが、詳しくお聞かせいただきたいと思います。
  最後に、各小学校単位で児童館設立の必要性を感じているものでありますが、当局のお考えをお聞かせいただき、質問を終わりたいと思います。
伴内勝栄議長 久住市長。
               〔久住時男市長登壇〕
久住時男市長 辺見議員の質問にお答えいたします。
  まず、放課後児童クラブ等子育て支援制度の実態をお聞かせいただきたいとのことですが、子育て支援制度としては児童が放課後帰宅しても、保護者が就労等で不在のおおむね小学校3年生までを対象に、遊びの場、生活の場を提供する放課後児童クラブと地域の青少年健全育成の拠点施設としての児童館の制度があります。現在見附市では、放課後児童クラブが見附地区のあすなろ児童クラブと今町地区の今町学童保育クラブ、葛巻めだか学童クラブの三つがありますが、放課後児童健全育成事業として委託しているのは見附地区のあすなろ児童クラブと今町地区の今町学童保育クラブの2カ所です。葛巻めだか学童クラブにつきましても市の委託事業としたいと思っていますので、本議会に補正予算として計上いたさせていただいております。
  次に、小学校単位での整備についての質問ですが、市としましては小学校区を単位とした児童館を設置し、そこで放課後児童クラブが実施できれば理想と考えておりますが、現在の予算や敷地等の関係ですぐには建設できる状況ではありません。そこで、当面地域に適当な場所があり、実施する団体、グループにより放課後児童クラブの立ち上げに際してできる限りの支援を行っていきたいと考えております。
  なお、議員ご指摘のように今ある空き店舗、その他を利用しての構想につきましても今後検討してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  以上でございます。
伴内勝栄議長 1番、辺見議員の質問は終わりました。
  これにて一般質問を終結します。


伴内勝栄議長 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
  お諮りいたします。委員会の議案審査等のため、あす6月19日から26日までの間、本会議を休会したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
伴内勝栄議長 ご異議なしと認めます。
  したがって、そのように決定しました。
  次の本会議は6月27日午前10時から開くことといたします。
  本日はこれにて散会いたします。
               午前11時58分  散 会